オールオン4(All-on-4®)とは
すべての歯を失ってしまい総入れ歯をご使用されている方、もしくは多くの歯を失ってしまった方におすすめしているのがオールオン4(All-on-4®)です。
通常、歯をすべて失ってしまった方の場合、上顎と下顎それぞれに8~14本のインプラントを埋め込む必要がありました。
しかし、オールオン4ではインプラントの埋め込みが4本(上顎・下顎それぞれ)で済み、少ない本数でも12本の人工歯をしっかり固定することができます。
また、顎の骨が足りない箇所がある場合、従来のインプラント治療では、大がかりな骨移植が必要となりますが、オールオン4では残っている顎の骨を最大限に利用するため、骨の量に左右されにくいインプラントの治療法となっています。
オールオン4は治療技術(外科術式)が大変難しく、手術ができる歯科医師、歯科医院が限られています。
総入れ歯ご使用の方、または多くの歯を失ってしまいインプラントを検討されている方は、ぜひ当院にご相談ください。
オールオン4(All-on-4®)のメリット
- 身体的負担が軽減される
- 通常のインプラントでは、顎の骨が少ない場合、骨の量を増やす骨造成という手術を行ったり、最悪の場合、骨の量が足りず治療が行えないケースがあります。
オールオン4の場合、顎の骨が残っている場所にインプラントを埋め込むことができるので、顎の骨量が不足している場合や骨が薄い場合でも、骨造成や骨移植を行うことなくインプラント治療を受けていただけるようになります。そのため、手術時間が大幅に短縮することができ、体への負担を減らすことが可能です。
- 治療当日から食事ができる
- 従来のインプラント治療の場合、歯が入るまでに数か月待つ必要があります。オールオン4は治療当日に固定式の義歯が入るため、お口周りの印象に変化がでるだけではなく、お食事もとることができます。
- 経済的負担が少ない
- すべての歯を失ってしまった方が従来のインプラントで歯を作る場合、インプラントが8本以上必要ですが、オールオン4は、名前の通り4本(場合によっては5~6本)のインプラントの埋入で済むため、非常に経済的な治療です。
- 見た目の美しさ
- オールオン4は全ての人工歯を一度に作るため、歯並びや歯の色、歯茎の微妙な膨らみなども自然な歯と同じように美しい見た目に再現することができます。
オールオン4(All-on-4®)のデメリット
- 抜歯しなければならない
- 通常のインプラント治療は、失った部位にインプラントを埋入しますが、オールオン4は最少4本のインプラントで片顎すべての歯を支える治療法です。そのため、残っている歯がある場合、すべて抜かないといけません。
- 治療ができない場合がある
- オールオン4は多くの患者様に適用できる治療法ですが、顎の骨やお体の状態によっては治療できない場合があります。
- 保険適用外である
- オールオン4は、保険適用外の為、保険適用の義歯に比べると費用がかかります。ただし、インプラントを1本ずつ埋入する治療よりも、オールオン4の方が費用を抑えることができます。
オールオン4(All-on-4®)と総入れ歯の比較
オールオン4(All-on-4®)
メリット
- 完全固定式なのでズレたり外れたりしない
- 自分の歯にように、噛む力が強い
- 骨がやせるのを防げる
- 手術当日に歯が入る
- えずきにくい
デメリット
- 手術が必要
- 健康状態によっては、できないこともある
- 残存歯がある場合、すべて抜く必要性がある
- 保険適用外の為、入れ歯に比べると費用がかかる
- 治療技術(外科術式)が大変難しく、手術が出来る歯科医師、歯科医院が限られる
総入れ歯
メリット
- 保険適用の入れ歯であれば費用があまりかからない
- 手術の必要がない
- 健康状態で左右されない
- 手軽にできる
デメリット
- オールオン4に比べると、噛む力が劣る
- えずきやすい
- 安定感が得られにくい為、外れることもある
- 違和感を感じやすい
- 食事中に食べ物が入れ歯と歯ぐきの間に入り込み痛みが出やすい
- 骨の吸収が起こりやすい
- 発音しにくい
- 味覚や食べ物の温度が感じにくい
治療の流れ
一般的なクリニック
- step1 検査及びカウンセリング
- step2 治療計画の説明
- step3 手術及び仮歯装着
※手術後に型取りをして仮歯を作成する必要があります。
- step4 インプラントの型取り
- step5 本歯を入れて治療終了
当院のオールオン4(All-on-4®)の場合
麻酔を行なった後から仮の義歯を入れるまでの、オールオン4の手術手順動画です。
- step1 検査及びカウンセリング。サージカルガイド作成のための型取り
- step2 サージカルガイド作成のための咬合採得(噛み合わせをとる)
- step3 サージカルガイドを入れてCT撮影
- step4 治療計画の説明と手術前クリーニング
- step5 手術及び、仮歯装着
※ガイデッドサージェリーで手術を行うので予め用意しておいた仮歯を装着するので短時間で手術が終わります。
- step6 インプラントの型取り
- step7 フェイスボウトランスファーと技工士立ち会いのマウント
※マウントとは、歯科技工士が製作用模型を咬合器に装着する操作のことです。
- step8 2個目の仮歯装着
- step9 技工士同席のディスカッション及び咬合器にマウント
- step10 最終補綴装置装着
オールオン4のよくあるご質問(Q&A)
- 手術は入院の必要性はありますか?
- オールオン4の手術が通常入院は必要ありません。全身麻酔での手術もその日のうちにお帰りいただけます。
- 大掛かりな手術のようですが、痛みや腫れはでますか?
- 麻酔専門医による麻酔(静脈内鎮静法)を行いますので術中の痛みは感じません。 術後は、通常の抜歯をした時のように腫れや痛みが出る可能性がありますが、腫れは2~3日後がピークになりますので、安静にお過ごしいただくことをお勧めします。
痛みに関しましては、処方した痛み止めを飲んでいただけば、十分にコントロールできる程度ですのでご安心ください。
- 年齢的に体力に自信がありません。手術は受けられますか?
- 骨の質や量に応じて適切なインプラントを選択し、埋入します。
- 費用はどのくらいかかりますか?
- お口の中の状態やインプラントの上部にいれる歯牙部分の材質によって料金が異なります。まずはお見積りを提示し、ご納得いただいてから治療を開始いたします。
- インプラントはどの位もちますか?
- 手術後のお手入れで使用可能な期間は大きく変わってきます。ご自分でのお手入れに加え、3~6ヶ月に一度来院いただきメンテナンスが必要です。
- 上下同時に手術することは可能ですか?
- 可能です。一度の手術で済ませることができます。
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